ロビちゃんと深夜の攻防

一体冬はどこに行ったんでしょう。暖冬もここまで行くと焦ります。皆様いかがお過ごしでしょう。 私は暑さ寒さを完全に忘れさせる事件に遭遇してしまいました。

ロビちゃん現る

3月9日金曜の晩のこと、仕事を終えて帰宅途中なので、正確には10日土曜の午前1時半くらいです。久々の友人Mと電話をかけて話しながら車を運転していると(ちなみにイヤホンしてます)、突然目の前に黒い大きな物体が飛び出してきたわけです。
「キーッ!!」急ブレーキ。犬…。しかも大型犬!! 事なきを得て、そのまま車を走らせたんですが、気になる気になる…。

「もし轢かれたらどうしよう~」その段階で、冷静さは20%。Mに「戻る!!」と言ったら、「好きだね~」などとあきれられるわぁ…。でも、心配になって戻ったわけです。通りすがりの車は、みんな急ブレーキ状態。

「どうしよう…」聞かれてMも答えようない。もう、この状態で冷静さはすべてふっとんでしまいました。
「警察だ~、警察しかない」この段階で、のどはからから、完全パニック…。Mを無視して突然電話を切る。ぶち。110番

中 「いま、県道に大きい犬が暴れてます~。轢かれるから、すぐ救助してくれぃ~」
警 「そこの住所とあなたのお名前は~」
中 「はいっ、八王子市…」
警 「あんたの住所じゃなくて、今いるところだぁ~」
中 「そんなの知らんよ、そりゃそうだよ、ここの住所なんて知るわけない!!」
警 「電柱見て…」
中 「あっ、はっははは畑中一丁目~」
警 「警察行くまで、そこにいれますか?」
中 「いるいる、いなくちゃ犬が轢かれる~ぅ!!!(絶叫)」
警 「あなたの携帯の番号は?」冷静さなくまったく思い出せない…
中 「うー」
警 「090の…ですか?」分かってるなら、聞くな!!(怒)
中 「そうだから、速く速く飛んできてくれ~!!!!」ぶち

待つ事20分

5時間くらいには感じました。その間、車を降りて、車の中にあるミカンをエサに誘導。犬はミカンだけではなく、私の顔はよだれまみれにするわ、かぷかぷ噛みつくわ、セーターなんて伸びる限界までひっぱるわ…。

ところが、さらにその犬ときたら、車が来れば突進していくし、自転車が来れば、ずーっと300mは追っかけるし、自転車の運転手なんかは悲鳴上げてるわぁで、とんでもない。

自転車 「あんた、飼い主か?(怒)」
中 「違いまふ…(泣)」
自転車 「抑えてろよ(怒)」←完全命令口調
中 「はい(涙)」…何でだ~!!!

犬が走り回るたびに、あっちこっち車を移動させ、見ず知らずのおっさんにまで、怒鳴られまくる。何でこんなことしてるんだ?「自分はこの犬の命を救わなければいけないんだ!!!」Mからまた電話

M 「どうなった?」
中 「まだ、警察こないよ、何やってんだ!!!(怒)」
M 「…」

警官現る

その間も犬は動き回る。そんな中、警官登場。パトカーでサイレン鳴らしてかと思ったら、幌つきの軽トラックでとろとろ来やがった。しかも、頼りなさそうな2人組…。

中 「警察来た」ぶち。電話突然切る。

丁度、今、犬はお座り中。なんと犬の後ろを見ると開いた檻が…。

警1 「ほんとはあの檻の中にいるはずの犬なんじゃない?」
警2 「とにかくあの中にぶち込みましょう」
中 「はい!!」

しかし、この犬は、警官を新たな標的とみなして、飛びつくわ、噛み付くわ…

警2 「ぬぬぬぬおぉぉぉぅ!!! 来るなー(絶叫)、俺は犬嫌いなんじゃ(恐怖)!!!!」
警1 「(警2をまったく無視して)何とかこいつを檻に入れようぜ~」
中 「みっ、みみみみみミカンで誘導だ!!!!」

そして、車からミカンを取り出して、首輪つかんで檻に押し込めたのは私。なんと檻が壊れていた!! 警官は軽トラから縄を持ってきて檻をバリバリに縛って親指突き立てサイン。いぇい、じゃないだろ~

中 「でも、ほんとにこの檻の犬なんですか?」
警1 「違っていたら連絡あるだろう~」

ほんとか? と思ってると、犬嫌いが

警2 「早く帰りましょうよ~」

この場を去りたい気持ちありあり。

警1 「どうもご苦労様~、気をつけて帰ってね…」

損害状況

帰宅は午前3時をまわっていました。損害はセーター1枚。ボロボロの状態でした。そして山口の田舎からもってきたミカン5個は奴に食われました。

翌朝同じ場所を通ると、鎖につながれた例の犬が寝そべっており、しかもそこはペットショップだった!! 車から出ると、その犬がずるずる寄ってきてぺろぺろなめてきた。やっぱり可愛い!!

「お前の命を助けてやったのは俺なんだぞ!」といって、頭を一発「パカーン」と、はたいて帰っていきました。午後そのペットショップから私の携帯にお礼の電話があり、その犬は、売り物でなく飼い犬で名前が「ロビ」ちゃんとわかりました。

しつけは難しい

今までの人生の中で、こんなに冷静さを失ったのは初めてのことです。情けない警官がいることもわかったし、ペットショップのくせに、自分の飼い犬にはしつけができないなんて、人間も同じだな~なんてわかって、今となってみればとっても面白かったです。そのときはとんでもなかったですが…。皆さんも、自分の子どものしつけはいかがですか?

今も、もちろんその道を使っていますが、ロビちゃんが「ちゃんと」檻にいるか確認して帰ります。でも、「ロビちゃん出てこないかな~」などと恐ろしいことを思って期待している自分を発見して喜んでいる今日この頃です。

あっ、そういえば昨日、友人Mから電話がありました。

「勝手に電話切るな!!!(怒)」

BRAIN TRUST INFORMATION  No.76

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