痛切に思ったこと

夏が終わりました。気がつけば夏期講座も終わり、初めての漢字検定も無事終了。あっという間に9月の授業が始まってしまいました。皆様いかがお過ごしでしょうか。この夏、痛切に思ったことを書きましょう。

その1:ものを知らない生徒が多い

特に、社会について。都道府県知らない。奈良時代と平安時代はどっちが先か知らない。薩摩ってどこにあるか知らない。江戸って何? ……

知らないことばかりです。今年の中3は特にひどかった。今までどうやって生きてきたのだろう?何を見て、何を感じて生きていたのだろう? 興味あるものは何? 大河ドラマ見てないの? 学校の社会の授業は何やってんだろう? 今まで8年と半年学校で社会の授業を受けていたはずなのに。

その2:ゆとり教育のすごさ

驚きました。いくらなんでも、この夏休みで8年半の社会のまとめはできませんよ。これがゆとり教育なんでしょうね。学校って何しに行くところなんでしょうか? 保護者の方から聞いたところによりますと、文部官僚がこう言ってたそうです。「ゆとり教育は、つまり3(とか5とか?)%のエリートとその他の労働者を作ることを目標としている」

まさに私が言っていた通りですね。ゆとりにのって何もしない子達は「その他の労働者」になるわけです。こっちの方が国としては楽ですからね。過去の歴史を振り返れば、最も危険なのが民主制が悪い方向に進んだ衆愚制でした。つまり、あるジャーナリストの言っていた「一億総白痴」状態の中で、独裁者登場。国民の権利は剥奪され、侵略されるようになるわけです。

歴史の勉強は、過去の事実から社会の動きを推し量り、未来の国を作ることにあります。したがって歴史を知らないということは、地図もなく、ガイドもなく、異国をさまようようなものです。それが、ゆとり教育で確実になってきました。

その3:無責任マスコミ論

私事ですが、中学まで日曜は大河ドラマを親と見ておりました。と言うよりは、親が見てるもんだから、好きな巨人戦も見れずに仕方なしに見ていただけだった。でも歴史が分かったような気がする。今の生徒たちは見ないのかな? テレビっ子のはずなのに。何を見てるんだろう? くだらないものばかり見てるんでしょうか?

われわれの時代のくだらないテレビ。No.1は「8時だよ全員集合」。大人気でした。ところが、「おれたちひょうきん族」に地位を奪われる。そういえば、「おれたちひょうきん族」のDVDが出るらしいから買おうっと。

チェックしなさい

テレビといえば、またまた問題が起こりました。国民栄誉賞第1号の王監督を便器にした問題。アホどころじゃない。長嶋と並ぶ国民的英雄ですよ。ホームラン868本の「世界の」王ですよ。実力だけでなく、人間性だって素晴らしく、誰もが尊敬している王ですよ。赦せない!! テレビ局はつぶすべきでしょう。しかも局内の上層部は「チェックしてなかった」らしい。全国民に正しい情報を伝える義務を持つマスコミがこんなことでいいのでしょうか。

そういえば、やってくれました、宮崎日日新聞。やらせです。アカウミガメが海岸の砂浜に産んだ卵をキツネが食べると、写真入りで大々的に報道。が、実は取材記者が「長期取材にもかかわらず成果を挙げられない焦りと相まって、ことの是非を冷静に判断できなくなって」キツネを餌でおびき寄せて写真撮影したらしい。責任者もチェックせずそのまま新聞に載った。

犯人と断定されたキツネにはいい迷惑ですね。しかも、彼らキツネ君たちは日本最南端のある意味すごいキツネ君たちです。お詫びとして、餌まいてあげなさいよ。あ~、生態系崩れるか……。

朝日新聞だって、前に沖縄の珊瑚礁(ちなみに英語でcoral(コーラル)といいます。三鷹駅南口の駅ビルの名前)を傷つけて「環境破壊だ」などとやってましたよね。

マスコミだって私企業だから、儲かることが大事です。それにもかかわらず、「社会の公器」と思い上がっているわけで、国民世論を「自分たちが作り上げる」などという思い込みを持ってたりして。私から言わせれば、マスコミなんて正確な報道だけを流せばいいと思うのですが。「社説」などといって偉そうに自分の意見を国民に伝えるな、自分で判断して考えるから余計なお世話するなよマスゴミ君。と思うのは私だけでしょうか。

その4:やればできる

こんな考えが頭の中を交錯するうちに夏期講習は終わって最後の月例テストでした。小6算数は、夏期講習の予定を変更し、計算ばかりやりました。徹底的に。小5からです。月例テストの結果、驚くことに算数は、今までより20点から30点あがっていた……。計算は強し。

「計算できないと、算数・数学はできない」と言うのが私の持論ではありますが、この夏の合宿からは小6の単元はまったくやらず、計算だけ、ほんとに計算だけでした。正直ものすごい不安でした。「ただでさえ遅れているのに、先に進まなくて大丈夫か。」結果は、前述の通りです。小5も計算徹底するかな、と思う今日この頃です。

さて、中3です。何も知らないといっていた中3です。ところがこれまた、点数上がりましたよ~、理科社会。何も知らないのが平均20点以上up。今までの月例テストで理科社会は、平均30点ぐらいで、半分超えた生徒は2人いればいい方でした。ところが今回は50点行かない生徒はほとんどいなかった!! ついでに、英数国の3科目も頑張ったようです。高3はどうかな? 高3はあと少し。今までの2倍勉強してください。

この月例だけですべてを判断することはできないでしょうが、みんな受験生は頑張ったなという印象を得ました。何とか勝負できるスタートラインには着いたようです。中には、まだまだな生徒もいます。気持ちをしっかり切り替えなければいけません。今後の努力に期待します。

BRAIN TRUST INFORMATION  No.58

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