「幸福」を勝ち取ろう

00.12.21 BTI No.26より

庭のたたずまいもすっかり冬めき、寒さひとしお身にしみる季節となりました。皆様いかがお過ごしのことでしょうか。

今年も色々ありました

さて、今年、そして20世紀も残すところあと1週間ばかり。今年も、いろいろありました。

国内では、小渕総理の在任中の鬼籍入り、その後を引き継いだ某首相にはいろいろと不満のある方が多いようで、なかなかうまく行かなかった国政でした。そして、少年による社会的に大きな問題となった、いわゆる劇場型犯罪の多発(実際の少年犯罪の件数は変わってないとのことですので)など問題も多かった年でした。国民として反省すべき年ではありました。

外国でも、ペルーのフジモリ大統領の失脚、いまだ、血を流し続けている中東紛争、ごたごたの続いたアメリカ大統領選など、政治的・民族的に問題も数多くあった年でした。

良かった話題

しかし、良い話題も多かったと思います。個人的趣味では長嶋巨人の日本一ですね。そして、負けたとはいえ王ダイエーには本当に感動しました。

ダイエーは先発投手陣で10勝を挙げている投手が1人もいないんです。それにもかかわらず、底辺を支える城島捕手を中心に、黄金の継投作戦で、球界随一の破壊力をもつ巨人に敢然と立ち向かった姿は、「さすがパ・リーグ一」と言えるほど素晴らしいものでした。

さらに、オリンピックでの選手たちの活躍、特に柔道の井上康生。中学生のとき2位の賞状を持って帰った彼に対し「おまえに2位は似合わない」と言い、本人の前でもらったばかりの賞状を破り捨てる母。表彰台の上で亡き母の遺影を高々とあげた彼の姿。彼と彼の母との絆は、忘れていた日本の母と子の美しい姿を思い出させるものでした。

そのほかスポーツ以外でも日本人は大活躍をしました。日本人として福井博士以来久しぶりのノーベル賞を受賞した白川博士。故ヘルベルト・フォン・カラヤンの弟子であった指揮者、小沢征爾のウィーン国立歌劇場音楽監督就任(私は余り小沢は好きではありませんが)決定。外国でもお隣韓国の大統領金大中氏のノーベル平和賞授賞など、まだまだ救いはいくらでもあるんだなあと思いました。

景気の回復も立ち遅れてはいますが、まだまだ見捨てた世の中ではないと言うのが、この1年を通して思ったことでした。

苦痛、苦難を乗り越えて

とはいえ、何もしないでは「良いこと」はやってきません。「良いこと」=「幸福」と言ってもいいでしょうか。 この「幸福」という奴はなかなか厄介な奴です。お願いをしても駄目です。

獲得するために必死で今すべきこと、できることに力を注ぎ、いくら力を注いでもうまくいかなく絶望しても、諦めることなく力を注ぎ続ける。この苦痛、苦難を乗り越えてから、やっとこの「幸福」なんて奴がやってくるのではないでしょうか。

自分が「駄目だ」と思ったときにこそ、その人間の真価が問われると思います。諦めるか続けるか。長嶋巨人も、井上康生も、小沢征爾も、白川博士も、こういった壁に何度も当ったということです。金大中氏も日本での金大中事件の辛苦、そして、牢獄につながれ政治生命を断たれたこともありました。それでも彼は不屈の闘志で戻ってきました。

自分の力で勝ち取るもの

「幸福」は自分の力でしか勝ち取ることができないと思います。これは、当然、受験生諸君にも当てはまることです。悩みを捨て、迷いを捨て、ひたすら前に進み、できることするべきことに、全力を注いで栄冠を勝ち取ってもらいたいと思います。

あと1ケ月、生徒たちの力、意志を信じ、我々教師一同全力を尽くして指導していきます。去年は「受験の神様」がいると書きました。「受験の神様」は一人一人を必ず見ています。これからが勝負です。まだまだ時間は十分にあります。この1ケ月の努力で「受験の神様」が生徒諸君に微笑んでくれることを信じています。