子供を見守ることの難しさ

00.3.15 BTI No.17より

桜のつぼみも膨らみ始め、木々の緑、日毎に色めく季節となりました。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
今年度も終わり、いよいよ来月4月から新学年となります。生徒たちも、期待、不安で複雑な心境となっていることでしょう。

子供の病気

私事ではありますが、うちに今度小学校3年になるひとり息子がおりまして、これが6才のときから、日本で6000人ほどしかいない若年性糖尿病(IDDM)を発症してしまいました。

普通の糖尿病は、ご存じのとおり、大酒大食らいが原因で、いわゆる、自已怠慢病ですが(そのうち私もなりそうだ。ダイエットしよう)、IDDMは、血液中の血糖量を調節する膵臓が作るインシュリンというホルモンがあるわけですが、免疫(体内に入ってきた異物を殺す作用)が何らかの原因でこのインシュリンを攻撃・破壊してしまい、インシュリンがなくなってしまうことが原因になっており、まったく本人には責任がない病気なわけです。

したがって体外からインシュリンを補わなければならず、しかも、インシュリンは蛋白質でできているホルモンなので、胃液の消化酵素ペプシンで消化されてしまう(重要知識事項)ので、口から投与することはできず、すべて注射で補わなければならないわけです。

一生治りませんから、この注射を一生、毎日食前に3~4回打たなければなりません。さらにその前に血糖値を測るのですが、これも指に針をさして血を出して測定するわけで、結局毎日3~4回(体調が悪いと何回も)、注射を入れると毎日6回以上身体に針をさすわけです。

最初は親としてショック以外の何物もない状態で、私も水がいいと言えばその機械を買ったり、漢方薬がいいと言えば漢方薬、クロレラがいいと言えばクロレラ、というふうにあちこち走りました。結果は全てNOでした。結局、西洋医学に頼り、回復することのない病気と仲良くするしかないことになりました。

病院たらいまわし

息子も、毎日の儀式として当り前のように注射を打っていたので、子供は適応能力が高く、これなら安心と思っていた矢先、交通事故に遭い、腕を手術することになったわけです。ところが、症例の少ないこの病気のため、病院をたらいまわしされ、やっと手術ができる病院が見つかって事無きを得ました。

後で聞くところによると、事故直後、もう気にしていないと思っていた息子が「僕、糖尿病だから死んじゃう」と泣き叫んでいたということでした。やはり、いつもじっと我慢していただけだったんです。

こんなことにも気付かない親は最低だと思っていた頃、調布に住んでいる同じ病気をもっている同じ年の男の子が、亡くなったという知らせが入りました。

友達の死

IDDMの子のグループがあって、毎年、サマーキャンブにいくわけですが、そこで知り合って仲良くしていた子です。息子に伝えるのをためらいましたが、やはり事実を伝えるほうがよいと思い、息子に伝えました。その時のショックを受けた顔は忘れられません。

うちの家内は、昼間、埼玉でピアノ・声楽の教師をしているので夕食も一緒にできず、当然私もいませんから、年老いた祖父祖母と夕食を共にする毎日です。そんなこともたまったのでしょう、小学校で暴発して、いろいろ問題も起こりました。結局、埼玉に親子で移り住むほうがよいと判断して、4月から埼玉県民に戻ることになりました。

子供を見守るということ

長々と家庭の状況を書きましたが、子供を育てるのは本当に大変ですね。本当の愛情をもって、子供のSOSサインを事前に感じ取ることの難しさ。甘やかすこと、怒ることは誰でもできます。愛情を持った目で見守ること。いざというときだけ手を差しのべること、結局これしか本当の親にはできないんだなと、この頃は思うようになりました。

新年度になると、状況が大分変わります。子供たちも精神状態が過敏になる時期でしょう。この時期は、暖かく子供たちを見守ってやることが大事ではないでしょうか。やっと、私もまともな親に近づいたと思う今日この頃です。

子供の将来を見つめよう

さて、あとは生徒たちに頑張ってこの新年度を乗り切ってもらいましょう。生徒たち自身に自分の将来を見つめさせる絶好の機会だと思います。何で受験するのか、どうして高校・大学にいくのか、そのためには何をするべきなのか。学校生活、塾生活で何か不安はないか、こういうことをしっかり話し合ってみてください。

やみくもに勉強勉強ではなく今は立ち止まって考える時期だと思います。私も、多少は相談に乗れると思います。当教室は他塾とは、そこが違うと自負しています。生徒たちの将来について一緒に考えてみませんか。何かあれば、お気軽にいつでも連絡ください。宜しくお願いします。