BRAINと中原先生

池長未知子さん投稿

BRAIN に一歩踏み込んで吸った空気は、なんていうか、ああ、これが中原塾なんだという印象でした。なんていうか空気がいいのです。生徒から出る空気? 中原先生から発するパワー? 非常にいい状態の塾だな、と思いました。

私は、中学生のとき中原先生に出会ったのですが、何を隠そう彼のおかげで数学が好きになりました。中学半ば、数学が好きと言っても、「すごく得意」ということもなく、ただ勉強していた私にとって、塾で中原先生が教える数学の授業が、非常に楽しみだったのを、今でも覚えています。あまりの楽しさに、中学の友達を塾に誘い、弟を引き連れ、更に下の弟まで塾にいれ、ほぼ家族ぐるみで中原先生にお世話になり、挙句の果てに、弟はBRAIN で働く始末。もう中原先生とは切っても切れない関係?

高校も数学好きで過ごした私は、ついこの前まで別の塾で数学の講師になり、いわゆる中原先生に教えてもらったとおりの数学節を、たくさんの生徒に伝えてきました。生徒から聞く、「先生のおかげで数学が好きになった」という言葉に感激し涙を流した私も、実のところ中原先生のおかげ、というわけです。わかりやすい戦法も、理解しやすいやり方も、問題にまつわるギャグの一つも、すべて中原先生に教えてもらったものを使っているだけなのです。

そんな私も、将来に向けて一歩踏み出すにあたって、1人の生徒をBRAIN に預けにいきました。そのとき感じた空気が、冒頭での印象になるわけです。しばらく塾内を見学していたのですが、なんていうか生徒と先生の信頼関係が築き上がっている。こんな塾で勉強したら楽しいだろうなと思える塾でした。

そうそう、こんなことがありました。いつものことなんでしょうが、中原先生の周りには、たくさんの生徒が集まっている。1人の少年が、帰るにあたってそっと教室を去ろうとしました。中原先生はそれを目ざとく見つけ、「挨拶しないで帰るのか?」と。きっとその少年は、さよならを言いたくなかったんじゃない。ただ単に、あまりに生徒が群がる中原先生に、何となく挨拶するタイミングを逃がしただけなのです。でも、先生はちゃんとそれを見ていて、彼とさよならの挨拶をしました。そして彼は、嬉しそうに帰っていった。そういうさりげないことが大切だと思うのです。

見学していた途中、中原先生に英語を教えてもらった少年も、先生の言われたとおりに勉強して、苦手だった英語をその単元においてはクリアしていきました。英語なんて、最初は苦手な人もいるんだから、大丈夫だと豪快に笑ってのける先生。少年は私にも英語のノートを見せてくれたのですが、せっかくだから言っておけばよかったなと思うことがあります。私も英語は苦手でした。いまだに馬鹿にされることなのですが、もう英語を程無く喋れるくらいに成長した私でも、中学1年の終わりの頃は、aとanの区別がついていませんでした。英語は壁のようなもの。あるところまで登ったら後は結構簡単なんです。

そこまでは必死に登らないといけないんですけどね。それが英語の勉強。頑張ってね、って。

久しぶりにお酒を飲みながら、中原先生と話したんですが、あまりのパワーに圧倒されました。生きる活力みたいなものを分けてもらった感じです。この話は、いずれまた機会があったらということにしておいて、いまだに豪快で、十年前と何ら変わらない(いや体重はかなり増えていた…)そんな先生の発する空気は、やっぱりとてもいいものでした。人柄に加えてかなりの努力家、何でも楽しもうとしている。だからこそ、誰でもついていきたくなっちゃう。ま、先生を誉めるのはこのくらいにしておきますが、とにかく私の恩師ってやつなんです。

そうそう、最後に、中原先生は、BRAIN 満3歳だから何か書いてくれないかと言ったとき、こういいました。「お前、脚本家じゃん?」。何か話を作って書けってことだったんでしょうか。でも残念ながら、ここに書いたことはすべて本当のことです(笑)。

投稿していただいた池長未知子さんは、現在BRAIN で、高校物理、中1数学を担当している池長講師のお姉さんです。
前塾で私が数学を教えておりましたが、大変優秀な生徒で、現在脚本家の卵として活躍しています。

BRAIN TRUST INFORMATION  No.30

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