「オーラ」の見える人間

08.5.14 BTI.No.89より

5月というのに、真夏並みの暑い日かと思うと、2月並みの気温の日がやってくる異常ともいえるここ数日、皆さんいかがお過ごしのことでしょう。

こんな時期は、特に小学生は体調に気をつけていきましょう~。と言いたいところですが、なぜかBRAIN の小学生諸君はぴんぴんしているのに、中高生が体調を崩すんですよ~。しっかりしましょう、中高生諸君!!!

三ツ星レストランって~

去年でしたっけ? 日本版ミシュランが発行されたのは…。タイヤの会社ミシュランによる、レストラン格付け本ですよね。ああいうのはどうも私には納得できなくて…。

だって、値段が高くて旨いなら当たり前のことじゃないですか? 安いくせに旨いのが価値のあることじゃないですかね?

母親が、毎晩夜中まで内職をして生活費を稼いでるような極貧家庭に育った私なんかは、今までに何が一番旨かったかといわれると、その母が幼少の頃よく作ってくれた「赤ごはん」ですよ。今で言うケチャップ味の「チキンライス」っていうやつですか。といっても肉もほとんどなく、にんじんのかけらが入っている程度でしたが…。

三ツ星職人

私の貧しかった思い出はどうでもいいことでしたが、先日、真夜中に何気なくNHKを見ていると、あのミシュラン三ツ星の鮨職人小野二郎(82歳)が出ていました。

静岡県に生まれた彼は、家庭が貧しく7歳で地元の料亭に奉公に出されたそうです。掃除、出前、皿洗いと毎晩遅くまで働き、小学校では居眠りばかりして過ごしたといいます。生来不器用だった彼は、何をやっても時間がかかり、いつもどなられてばかり。左利きということだけでも、すでに他の職人たちに比べるとハンデです。その上、彼は生来の不器用。でも、彼は文句を一言も言わずに素直に一生懸命働きます。もう「自分には帰る場所はない」彼は必死でした。

そして「不器用で時間がかかるなら、何か考えて工夫しよう」という思いを持つようになっていくんです。これが今の「小野二郎」を作り上げたそうです。

ご存知ホームラン王

私は大の王・長島ファンでDVD買いこんで夜中よく見るんですが、特に王のDVDで、恩師である荒川博との特訓の中で生まれた「一本足打法」秘話には感動しました。

厳しいコーチ荒川は、自宅に王を連れてきて毎晩素振りをさせます。荒川宅の畳は王が素振りをすると一日で駄目になってしまう。畳の向きを変えて2日で一畳の畳はおしまい。6畳間なので12日ですべての畳はおしまいです。

荒川は畳屋に「お前のとこの畳はこうだ。こんなにならない畳を入れろ」と言えば、畳屋にもプライドがある。新しい畳は王が素振りをしてもびくともしない。そのうち、今度は逆に王の左足の小指が付け根から裂け始める。

荒川 「いてえか?」
王  「はい」
荒川 「三冠王取るためだったら小指の一本くらいなくなってもいいだろう」
王  「はい」

なんとしても王に三冠王を取らせたい荒川。厳しい特訓に黙々と素直に従う王。強靭な畳を作り上げた畳屋のプライド。しびれたな~。

こうして、来る日も来る日も王は必死で荒川宅で特訓しました。そして、ご存知のとおり、王は三冠王2回、ホームランは前人未到の868本です。

予想通りのクラス替えテスト

いまBRAIN の中2英語・数学クラスは人数が多いためレベル別に2つのクラスに分かれています。先日、数学でクラス替えテストを実施しました。A組の下位2人とB組の上位2人を入れ替えるためのテストです。結果は「予想」通りでした。

しがみついてでもA組に残りたいと思った生徒、何とかA組に上がりたいと思った生徒は出題範囲を一生懸命自宅で勉強していました。逆にはじめからあきらめている生徒、計算なんかできるから途中式まで書く必要なんかないじゃないか、とか、自分は中3まで計算はやっているんだからこんなの簡単だよ、などとおごり高ぶる生徒の結果は悲惨でした。

「予想」と書きましたが、そんな生徒の気持ちをわかるのか? と聞かれそうなのでお答えしておきますが、そんな生徒たちの気持ちなど簡単にわかります。実は、漢検でもいえることですが、受検前から、9割方合否結果はわかります。入試も同じで「こいつは受かるな」「こいつは残念だな」というのはたいてい当たります。合否は見えてるんです。授業中によく小テストなどで点数を聞くと、「うその申告」をする生徒がいます。でも、そんなのはすぐにわかるんですよ。

素直さとオーラ

どうやって? まず「素直さ」です。鮨職人の小野二郎、ホームラン王の王貞治。何を言われても「はい」とその通りに向かう姿勢。外から見た姿勢もぴちっとしています。素直に真摯に学ぼうという「教わる態度」を持つと、だらっとした姿勢には決してなりません。いつも背筋はまっすぐ伸びています。

「必死さ」はうしろ姿を見ればわかります。気持ちの入っている人間のうしろ姿からは「オーラ」みたいなものが出てるんです。テレビに侵されているわけではありません。私は20年前から言ってました。「オーラ」でおかしいなら「熱気」と言ってもいいでしょう。近くに寄ったら火傷するくらいの「熱気」ですよ。

BRAIN の生徒諸君!!

「いくらやってもできない」なんて甘えたり、「こんなのできるよ」などと驕り高ぶったりしてばっかりいないで、「できるようになりたい」「1点でも多く取りたい」という気持ちをもって、前向きに自分から自分の人生を切り開いていきましょう。

そして、私たち大人も「無理」と言う言葉は禁物です。厳禁です。生徒たちと一緒になって前向きに走っていきましょう。

さて、三ツ星鮨職人小野二郎さんはNHKの番組で最後にこう語りました。

プロフェッショナルとは
自分の仕事に没頭して、さらに上を目指す。
今で止まるんじゃなくて、もっと上を目指すことじゃないかと思います