キャベツの攻撃

10.3.15 BTI.No.110より

ついに受験も終わり、あと2名の結果を待つのみとなった今日この頃、みなさんいかがお過ごしのことでしょう。やはりBRAIN も「塾」なので、受験が終わると教室の雰囲気もだいぶ変わります。

(2010年度入試結果は こちら )

たった1日で…

それにしても、受験というものは厳しいものです。受験に向けて長い間勉強を積み重ね、中にはBRAIN で10年過ごした生徒もいました。その積み重ねた結果が、たった一日数時間の「テスト」で決まってしまうんです。たった数時間ですよ数時間…。

大学にいってもそうです。昔は日本一難しかった倍率60倍の「司法試験」などは、合格者平均年齢が30歳を超えるなんてときもありました。いったい何年勉強して受かるんでしょうか。その何年もの勉強が、わずか数時間で結果として表れる。人生そんな繰り返しかもしれません。生きるっていう事は厳しいものなんです。

この3月1日に都立高校の合格発表がありました。手塩にかけて育てた(?)中学生たちの最後の結果です。生徒たちはみんな合格を目指し必死に勉強し、教師も合格するために必死に指導をしたにもかかわらず、あと少しで残念な結果が出てしまうことだってあります。私たち教師も結果を聞いて、酒をかっくらい涙する。そんなことだってありますよ…

小腹が減った夜

そんなわけで翌3月2日の晩、焼酎を飲み始めたわけです。「どうせ毎日飲んでるんじゃん」などと言わないでね。

「あーすればよかった」「こーすればよかった」と酒が進むにつれ、後悔の波状攻撃。「ちくしょ~う」などと思って涙を流しながらガバガバ焼酎飲んでいると、なぜか小腹が空いてくるわけで、後悔の念と食欲にはまったく相関関係がないことが分かります。まあ、私だけかもしれませんが…(当たり前だろ!)。というわけで、小腹が減ったなと思うと、どんどんその思いが増殖してしまって抑えることができなくなってしまうわたくし。

そんな状態で部屋の隅に大根を発見。面倒なのでタワシで洗い、生で大根にかじりつく。しかし、この大根がまるで「寝た子を起こすよう」に作用する。小腹が大腹になってしまうわけです。時間は深夜1時。「もう我慢できない!!!」

今夜の簡単レシピ

ついに、米びつから米を半合取り出し、洗米して、フライパンに投入。お水はカップ2杯。ここに鶏肉を50g(ケチい)をぶつ切りにして投入します。その後、適当に切ったキャベツ1/4玉、たまねぎ1個、もやし1袋、なめこ1袋、納豆1パックを突っ込み、ふたをして弱火で煮込みます。

野菜の皆さんがしんなりした頃に、お塩少々、胡椒少々、鶏がらスープの素小匙2杯、醤油大匙2杯、お酢大匙2杯を加え、ちょっとだいぶ辛いものが好きなのでタバスコをドバドバかけ、さらにふたをして弱火で煮込みます。15分ほどしますと、これがまたいい香りが漂ってくるわけでしてはい。

キャベツ攻撃

さて、そろそろうまく出来た頃ですのでいよいよ味見の時間になりました。これが悲劇の始まりになることなど想像だにすらさえできない焼酎を大量に飲んでいい気持ちになっている能天気の私は、雑炊をレンゲですくい味見を開始すべくすっと一気にすすったわけです。

「しゅっ、ぴたっ、ぎゃー」の3拍子。これを解説するに「しゅっ」とすすった途端、レンゲの中の雑炊に混入していたキャベツの葉っぱが「ぴたっ」とのどの奥にへばりついてしまったわけでして、もちろん「ぎゃー」は、こんな熱さが世の中にあるかぐらいの勢いのタバスコまみれ超高温キャベツ葉っぱをのどの奥にへばりつけ、のた打ち回って苦しんでいるわたくしの悲鳴であります。

哀れな中年男

だいたい夜11時ごろから飲み始めているわけで、もう1リットルは軽く飲んでいるであろう酔っ払ったボロボロのパジャマ着たいい歳こいたおっさんが、誰もいない電球も部屋の半分しかついていない第二教室(別名「貴賓室」)で一人、雑炊のキャベツの攻撃を受けてのた打ち回っている姿を想像してみてください。世の中こんな悲しく哀れな姿ってあります?

それでも必死にキャベツをのどの奥からひっぱがそうとし、口の中に手を突っ込み手は入んないから箸を突っ込みしていくら暴れてもキャベツは取れない!! キャベツはのどの奥の皮膚をとかしてくっついた模様…。

「そうだ、水を飲もう」などとやっと思いつき水を口に注ぎ込み再試行。ボロボロのパジャマは、口からあふれた水でぐちゃぐちゃべちょべちょの状態になりながらやっとこさキャベツを取ったわけで、くやしいからへばりついたキャベツは食べちゃいました。

酔っ払いは悲しい。こんな状態でも「せっかく作った雑炊を食べなければもったいない」などと思い、水を片手に雑炊を食べてしまうなんて、完全思考回路は狂っている状態で、「ごちそうさま~」とか言いながら布団に入って爆睡ですよ。これがさらにいけなかったのでしょう…

激痛

「のどが痛い」と目覚めたのはそれから1時間ぐらいたった夜中の3時。「のどが痛い」どころじゃありません。唾液を飲み込むたびに激痛ですよ激痛。それからは激痛との闘いでした。酔いは吹っ飛び、ただ強烈・激烈・熾烈なのどの痛みと戦う私。救急車を呼ぼうかと思っても、まさか「タバスコまみれ超高温キャベツをのどにへばりつけて死にそうに痛いから来てくれ」などとは恥ずかしくて言えない…。こなんときに見栄を張ってしまう自分が悲しいと思いながらも、朝病院が開くまで必死でこらえたわたくし。

朝8時半、吉方病院に電話して「もしもーし」と言った声が自分の声じゃない!!! 「なんだこの声は」と思いながら必死で窮状を病院に訴え、「9時からですから来てくださいね」とか異常に明るくさわやかな声の姉ちゃん(下品で失礼)に言われ、車をかっ飛ばし吉方病院へ。

恐怖の患者たらいまわし

「どうしました? 」とか受付で明るくさわやかに言われ、「さっき電話したのどを火傷したと思われる患者が私なんですけど…」と言ったら、奥から強そうな白衣の天使登場。「うちはちょっと無理ですねー」とか言われてしまいました。これが最近はやりの「必殺患者たらいまわし」かと思い、「だってさっき来いって言ったじゃないかー!!」と抵抗はしたものの「受付じゃわからないわよ」などと軽くあしらわれ、あえなく敗退。これ以上抵抗できません。だって強そうなんだもん…。

2軒目

「そうだ! いつもの歯医者は口腔外科とか言ってるから聞いてみよう」と思って歯医者に電話。「口の中のことなら来て下さい。でも10時半しか空いてないんです。それでもいいですか? 」あと1時間以上この状態で待つのはえらく辛いものがありますが、「来て下さいって言ったよね」とか思い、なんとか我慢して10時半に歯医者に。

そういえば、「さっきの吉方だって『来て下さい』とか言ってたけど、結局たらい回しされたんだよなー」などと不安に思ったわけですが、「この先生ならきっと診てくれる、診てくれるに違いない」と不安を一生懸命否定し、祈るような気持ちで歯医者の患者台に座る。

「あー、これはうちじゃダメね~」と軽く言われるの巻…。じゃあ、どうしたらいいんだ!!! 「すぐそばの耳鼻科の先生はいい先生だからきっと診てくれるわよ~。あたしも花粉症診てもらったの」とか歯医者に軽く明るく嬉しそうに言われ3軒目の耳鼻科へ。

恐怖のつぶやき

もう、アポ無し飛込みで耳鼻科へ向かいました。この時間になると声なんかもう出ない!!! 耳鼻科受付で、若くてちゃらちゃらした姉ちゃん(下品で失礼)と筆談。お医者に「あーんして」とか言われ「あーん」。医者の困った顔…。ぶつぶつつぶやく医者。「こりゃひどいなー」「入院しなくちゃダメかな~」「切除しなきゃダメかなー」「これじゃ、まともな『のど○○こ』じゃないなー」等等。こっちは心臓どきどきですよ。

それを察したか、お医者は「あぁ、大丈夫大丈夫、ダメならちゃんと入院できる大きい病院紹介するからねー」じゃねえだろう!!! もうこっちは絶望の淵に首から下を全部突っ込んだ心地。「写真とってよく検査しましょうね」とか言われ、胃カメラみたいなものをのどの奥に突っ込まれ「これでげーげー言う人いるんだよね」などと小声でつぶやかれながらバシバシ写真撮られ、「なんとかなるねー、じゃあ点滴2時間」ということで、隅のベッドに寝かされ点滴開始。

妙になれなれしい患者のおばちゃんから「兄ちゃんどうしたの? ここで点滴してる人見るの初めて~」とか言われる始末。こっちだって耳鼻科で点滴なんて初めてだよ!!! 翌日も点滴しに耳鼻科に通い、もちろんと言っては申し訳ないのですが、授業もいつもの美声が使えず(?)一部休ませていただきました。すいませんでした。

危機管理

世の中、何があるか分かりません。BRAIN の生徒、保護者の皆様方も常に危険、危機に対して準備していきましょう。あらゆることは、まるで「テスト」や「キャベツ」のように一瞬で決まってしまうんです。だからこそ、しっかり本気で日々準備しておきましょう。

ちなみに、かみさんに電話でこの顛末を話したら「バカじゃないの、ガチャ(電話切られた)」。その数時間後どこかの駐車場でかみさん、車をぶつけたらしく、亭主をバカにしたから天罰が下ったんです。あー、修理代払うのはもしかするとわたくしですか…? あーあ、世の中何があるか分からないもんですね。

ちなみに、歯医者からはがっちり初診料取られました…。